鈴木掌のライフワーク『小さなアーティストたちが描く「heART」プロジェクト』

heart の中には ARTがある

ARTを通じて世界をつなげよう

in Rwanda

貧困に苦しむルワンダの子どもたちに絵を教える教育プログラムから、 作品の買い取り・商品化プロデュースまで、「小さなアーティスト」たちに、アートで人生を切り拓く力を与えるためのプロジェクト

heart & ART 『heART』

アーティスト鈴木掌は、2011~2015年までの5年間、アフリカ・ルワンダにて200人以上に洋裁を指導し、 その技術獲得により多くの若者が貧困から脱することができました。

2016年帰国後も、自身の絵画制作と同時に、 ルワンダの子どもたちに絵を教える活動heART(ヒーアート)をスタート。これまでに50人以上の子どもに絵を教え、作品を購入、日本で200点以上の作品を販売してきました。

ある少年は9人兄弟の末っ子で、学校にも行けず、物乞いをして生活をすることを余儀なくされていました。その少年の絵を1点買い上げることで、少年とその家族が約1ヵ月暮らせる資金になります。

 

プロジェクトに対する鈴木掌の思いは3つ

  1. チャンスをどんな環境の人々にも平等に与えたい
  2. 価値の見つけ方の一つのカタチを伝えたい
  3. 世界の価値基準を揺さぶり、ポストモダンを提示したい

 

環境や過去 何者であったかなどに関わらず、自分の価値を示せた人間には奇跡が起こる世の中にしていきたいという強い思いがあります。

ルワンダの子どもたちが描いた作品には、鈴木掌や子どもたちのタマシイが込められています。生まれたばかりで希望しかない「絵」には、あらゆる人に奇跡を起こさせるエネルギーが宿っています。  

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History&Mission

heARTの活動が 鈴木掌のライフワークとなる大きなきっかけとなったのは、5年間過ごしたルワンダでの少年デイビットとの出会いがありました。

左 デイビット君 / 右 オリヴィア君

彼は2歳の頃から重い肝臓の病気を患っており、ずっと人工透析の管が通った状態で16歳まで過ごしていました。

病気のせいか体は小さく、見た目は10代に満たない子供のように見えました。学校ではいじめられ、友達もおらず、彼の身体に通されている管がとても臭うため、家族ですら一緒に眠るのを拒み、おばあさんの家で暮らしていたそうです。

そんな彼が、偶然にもheARTの走りとなるアートワークショップに参加した時、もちろん当時は彼の境遇など知る由も無かったけれど、彼の絵にどこか光るものを感じ、彼の絵を買うことにしました。

彼の画家としての才能は、見る見る間に成長し、回を重ねるごとにオリジナリティのある、素晴らしい作品を生み出しました。

そして、何より、彼の作品が仕上がった時の誇らしい笑顔に心揺さぶられるものがありました。

おそらく彼の人生で初めて、自分の価値を認めてもらえた瞬間であり、そんな「絵を描く」という行為に誇りを持つことが出来た、という事ではないかと感じ取りました。

彼の絵を買い続け、より高い価値をつけ、世に販売することができれば、彼自身の力で病気の治療費を稼ぎ、治療することができる。そして将来、世界屈指のアーティストに育つことができるのではないか。

この瞬間にheARTが誕生し、これが活動の第一の目標になりました。

しかし、この思いも虚しく、はかなくもその数ヶ月後に彼は空へと旅立ちました。

最後に彼と会ったのは日本帰国の空港に向かう前。何か言いたそうに、幸せ一杯の表情で、まるで仏のような笑顔が今でも忘れられません。

デイビットのように、自分の才能が開花して間もなく、または開花する前に命を落とす子供達をアートを通して救いたい。デイビットとの出会いにより、heARTは誕生し、「使命」という命がふきこまれました。そして、heARTのロゴに使用されている文字は、生前、彼に描いてもらったもの。

そう、こうして僕らは今でも一緒に活動を続けています。